チームでの仕事の成果が思うように出ない、自分と違う考えをうまく取り入れられない、そんな悩みありませんか?
私も自分と同じ考えを持った人だけでの仕事が楽で、つい新しい意見を遠ざけてしまっていました。
そのため、問題に取り組むといつも同じ解にたどり着き、大きな過ちに繋がってしまったこともありました。
でも、『多様性の科学』を読むと、「多様性」のメリットを理解し、組織にどう取り入れていくか学べ、自分が見てこなかった新しい世界を目撃することができるのです!
組織の多様性には興味がないと思う方も、子育て、家族にも応用でき、相手を尊重する気持ちももてます。
心地よいだけではない、新しい視点によるワクワクが発見できるでしょう。
本記事では、『多様性の科学』の要約とレビュー、感想だけでなく、Amazonで30日間無料で読める方法も紹介!
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『多様性の科学』の概要
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名著『失敗の科学』から5年。
待望の最新刊として登場した『多様性の科学』。
経営者からメディア、著名人からも大絶賛のベストセラーになっています。
著者 | マシュー・サイド |
出版社 | ディスカバー・トゥエンティワン |
発売日 | 2021年6月25日 |
ページ数 | 366ページ |
『多様性の科学』あらすじ
自分とは異なる人々と接し、馴染みのない考え方や行動に触れる価値とは何なのか?
多様性がないと集合知が発揮されずず、一人一人は優秀でも集団となるとそうでもないという状況に陥ってしまいます。
日常に多様性を取り込むための3つのことが紹介されていて、説得力のある証拠とともに多様性が組織の知性を高めることを証明しています。
致命的な失敗を未然に見つけ、生産性を高める組織改革の全てがここにある。
「BOOK」データベースより
『多様性の科学』の著者マシュー・サイドつい
著者のマシュー・サイドは1970年生まれで、オックスフォード大学哲学政治経済学部卒業。
卓球選手として活躍したこともあり、オリンピックに2度出場。
英『タイムズ』紙の第一級コラムニスト、ライター。
著書に『失敗の科学 失敗から学習する組織、学習できない組織』があります。
医療業界、航空業界、グローバル企業、プロスポーツチームなどあらゆる業界を横断し、失敗の構造を解き明かしています。
詳しい内容はこちらのブログにまとめています。
『多様性の科学』目次
第1章 画一的集団の「死角」
第2章 クローン対反逆者
第3章 不均衡なコミュニケーション
第4章 イノベーション
第5章 エコーチェンバー現象
第6章 平均値の落とし穴
第7章 大局を見る
『多様性の科学』要約
各章ごとに簡単にまとめて要約を作成しました。
『多様性の科学』の大事なポイントをお伝えします。
もっと詳しく読んでみたい、事例を詳しく知りたいという方は、本書を読むことをおすすめします。
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1章 画一的集団の「死角」
9.11事件を阻止できなかったCIAを例に挙げ、一人一人が非常に優秀であっても、人材の偏りが失敗を助長することを説明いています。
CIAは厳格な人事採用基準を設けているが、採用された人材は、そのほとんどが同じ特徴を共有していました。
人材採用の場面ではよく見られ、物事の見方や考え方が似ている人に囲まれていると何かと心強いのです。
ユニークな特徴を持つ人々がふるい落とされやすくなっていて、それが画一性として表現されています。
違う視点から物事を考えれば、難題の解決につながることもあり、画一的な組織では盲点を見抜けないとしています。
画一性:何もかも一様に整えそろえること。個々の差異・事情を認めず、すべてを一様に統一すること。
2章 クローン対反逆者
サッカー英国代表について例を挙げ、そもそも集合知とは何なのか?どうすればそれが生まれるのか?その障害となるものは何なのか?なぜ反逆者の集団がクローンの集団を打ち負かせるのか?を解説しています。
クローンの集団とは、一人一人が頭が良くて知識が豊富でも、互いに知っていることも視点も似通っている集団を言います。
このような集団は、一人一人が賢くても、集団になると無知になることが往々にあります。
一方反逆者の集団は多様な枠組みの人が集まり、問題空間の異なる場所から意見や知恵を出し、新たな観点に立ち、それまでとは違った角度から視野を広げてくれます。
これが高い集合知をもたらします。
集合知:多くの人の知識が蓄積したもの。また、その膨大な知識を分析したり体系化して、活用できる形にまとめたもの。
3章 不均衡なコミュニケーション
エベレスト大量遭難事件を例に挙げ、チームのコミュニケーションについて考察します。
ビジネスプロジェクトを分析してみると、地位の高いリーダーが率いるチームより、それほど高くないリーダーが率いるチームの方がプロジェクトの成功率が高くなります。
ヒエラルキーがものをいう環境下では、権威あるリーダーの存在は抑圧を招き、集団の意見が表明・共有されなくなります。
結局、クローン集団になってしまうのです。
では、どうするか?
ヒエラルキーで大事なことは支配的なリーダーではなく、周りから尊敬によって成り立つリーダーとしています。
「反逆者のアイディア」をリーダーが自分に対する脅威と受け止めず、報復もしない、誰もが自由に意見を出し合える環境が重要です。
この考え方は、組織行動学の分野で近年注目されている「心理的安全性」の理論に符合します。
心理的安全性:組織の中で自分の考えや気持ちを誰に対してでも安心して発言できる状態のこと。チームの他のメンバーが自分の発言を拒絶したり、罰したりしないと確信できる状態
4章 イノベーション
スーツケースの開発を例に挙げ、融合のイノベーションについて解説しています。
イノベーションには2つの種類があり、1つは特定の方向に向かって1歩ずつ前進するタイプのイノベーション。
もう1つがすでにあるものを組み合わることで新しい価値を生み出す融合のイノベーションです。
融合のイノベーションは多様性に似ています。
1つの問題に没頭していると、どんどんその細部に取り込まれることがあり、そのうちそこにいる方が楽になったりします。
しかし、その壁から一歩外に出ると、対象者から(概念的に)距離をとってみると新たな視点が生まれます。
当事者でありながら第三者の視点で物事を見ることが大切です。
5章 エコーチェンバー現象
デレク・ブラックが白人至上主義の考え方に染まっていく様子を例に挙げ、エコーチェンバー現象がどのようにして起こるのか解説しています。
人数の少ない集団では選択肢が少ない分、自分と異なる人間とつながりを持つ必要性が出てくるが、人数が多くなるとできる限り自分と似た人間探しができてしまい、多様性が失われていきます。
エコーチェンバー現象では、ある程度情報のフィルターがあって、その内側では自分と同じ意見が常に大きくこだましているものの、外部の反対意見も入ってきます。
ところが内側の当事者は、反対意見を聞けば聞くほど信念を強めていきます。
エコーチェンバーの内側の人々にとって、反対派の意見は新たな情報ではなく、フェイクニュースでしかないのです。
エコーチェンバー:ソーシャルメディアを利用する際、自分と似た興味関心をもつユーザーをフォローする結果、意見をSNSで発信すると自分と似た意見が返ってくるという状況を、閉じた小部屋で音が反響する物理現象に例えたものである。
6章 平均値の落とし穴
ダイエットやコックピットの設計を例に挙げ、平均値により多様性を失ってしまうことを解説しています。
標準化から個人化への転換が起こるだろうとされていて、多様性は人間らしさの大事な一部で、今こそ真剣に考えるべきです。
7章 大局を見る
今まで挙げてきた問題はみな、指し示しているものは同じで、多様性の力を軽視する危険性です。
組織や会社の今後の繁栄は、個人個人の違いを活かせるかどうかにかかっています。
日常に多様性を取り込みための3つのこと
- 無意識のバイアスを取り除く→無意識のバイアスは、自分では気づかないうちに持っている偏見や固定観念です。無意識のバイアスを取り除くのは、公正な社会に向けての第一歩であり、同時に、集合知の高い社会に向けての第一歩となります。
- 陰の理事会→年功序列の壁を壊し、若い社員が上層部に意見を言えるようにします。異なる世代に育てば、文化的な背景も異なり、それが無意識のうちに、ものの見方や考え方にさまざまな影響を及ぼします。
- 与える姿勢→自分の考えや知恵を相手と共有しようという心構えが必要で、そうした与える姿勢があって初めて、受け取る機会を得られます。「与える人(ギバー)」は成功を収めやすいという結果が出ています。
『多様性の科学』レビュー
『多様性の科学』のAmazonレビューを抜粋して紹介します。
Amazonレビューでは、星5つ中4.5で高評価になっています。
簡単にノウハウをまとめている、というより、実際に多様性が損なわれた場合の事例などを紹介し、改めて読者に多様性の重要性を説く内容です。
Amazonレビューより
多様性がどうして大事なのか、質を高めるにはどうしたら良いのか、かなり検証された観点からの提案が学びになりました
Amazonレビューより
行動が変わりました。自分と異なる友達を作ろう、そう思うようになりました。
Amazonレビューより
『多様性』は昨今注目のテーマでありながら、人によって解釈が大幅に異なりがちな概念だが、本書で散りばめられている事例は大変分かりやすく、腑に落ちる。
Amazonレビューより
著者が研究者ではなく、ジャーナリストであることも影響しているのか、それぞれの事例が物語として大変面白く紹介されている。
読み物として非常に面白いので、「なーんか面白いビジネス書ないかなー」という方におすすめです。
ミーティングで多様性がやたら言われるようになったので、多様性について考えたくて購入。人によって意見が違うのは当たり前、上手く活かせるようになりたい程度の感覚はあったが本書を読むともっと深く考えるようになる。
Amazonレビューより
メンバーの意見がバラバラでチームや組織がなかなかまとまらない、という人は読んだ方が良いかも。むしろその方が健全な状態かもしれないことに気づく。
『多様性の科学』書評・感想
本当の意味での「多様性」を学びたい方におすすめの1冊です。
同じメンバーの同じ組織というのは、段々と多様性は無くなっていきますが、似たような意見の持ち主が集まった空間は居心地の良いものです。
「多様性」を活用するには、この居心地の良いコンフォートゾーンから抜け出さなければなりません。
人間は新しい一歩を踏み出す時、踏み出した先にメリットがないとなかなか動けないものです。
そのメリットそしてコンフォートゾーンから抜けださなかった時のデメリットも理解できる本の内容になっています。
会議の時、ほとんど決まりかけていた案件に、急に違う意見を言って議論が振り出しに戻ることを経験したことはありませんか?
「今更そんなこと言うの?」と時間が勿体無いしもう決まりかけているんだからこれでいいではないかと言う雰囲気が流れます。
しかし、こういう時の意見の重要性を理解する努力をしないといつまでたっても、組織に多様性は活かされず、支配型のヒエラルキーの組織になり、成長が止まってしまうのだと思います。
この本は組織の多様性について論じられていますが、友人関係、家族にも応用はできます。
また、子育てにも非常に必要な概念であります。
学校は多様性を排除する傾向にあり、それは子供達の不登校にも繋がったりします。
子供の多様性をどう活かすかは親や周囲にいる大人が考えなくてはいけないことだと思います。
「多様性」を正しく理解し、多様性を排除してしまった時のデメリットも充分理解した上で、自分の生活に「多様性」をどう活かしていくのか、具体的行動指針を考えることが今私たちのやるべきことなのだ思いました。
「多様性」を活かせる集団にすることは、「多様性」が故に一律なやり方が存在するわけではありませんが、『多様性の科学』が良いヒントになることは間違いありません。
『多様性の科学』がおすすめの人
- リーダーとして組織の成長に取り組みたい人
- 人との関わり方を変えたい人
- いろいろな考えを吸収して、自分も組織も成長させたい人
- 子育てや教育に関わる人
- 多様性の活かし方を知りたい人
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『多様性の科学』まとめ
これから成長していくには絶対に欠かせない「多様性」について、たくさんの事例を紹介しながらわかりやすく理解できる本になっています。
同じ意見だけに触れていると自分の成長も止まってしまいます。
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